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汚れの種類を見分けて効果的に汚れを落とす

自動車のボディーやホイールに付着する汚れは様々です。雨や水道水によるスケール(ミネラル分/無機質が乾燥し結晶化したもの)、道路から巻き上げた泥汚れや油汚れ、春先にかけて飛散する花粉や黄砂など多種多様な汚れが存在します。
このコラムでは自動車に付着するこれら様々な汚れを化学の観点からボディーへのダメージを最小限かつ効果的に落とす手法をご紹介していきます。

汚れを効果的に落とすための事前知識

自動車に限らずですが汚れを効果的に落とすにはその汚れの性質を見極めるのがポイントになります。ここからは少し学校で学ぶ化学を交えて事前知識を身につけておきましょう。

冒頭でも”汚れ”についていくつか例を挙げましたがこれらを酸性,中性,アルカリ性と3つの性質に分けることができます。その性質を表す数値にpHという単位がありpH0~14の数値で表し、これを液性と言います。
pH7を中性としそれより低い数値を酸性(pH7未満)、それより高い数値をアルカリ性(pH7より上)となります。

さらにアルカリ性はpHの数値によって弱アルカリ性と強アルカリ性の2つに分類することができ、pH8~pH11までが弱アルカリ性、pH11以上ならアルカリ性になります。

 

また、”中和”という言葉を覚えていますか?中和とは酸性の物質やアルカリ性の物質を混ぜたり反応させて中性に近づけることです。(厳密に言うと少し違いますがイメージとして覚えておいてください)

物質を中和することで汚れを落としやすくなります。つまりアルカリの性質をもった汚れには酸性ケミカルを、逆に酸性の汚れにはアルカリ性ケミカルをと使い分けることで中和させることができ効果的/効率的に汚れが落ちます。

これらの知識を理解し汚れの種類を見極めながら洗車することで塗装面へのダメージを最小限に抑えることができるのです。

アルカリ性ケミカルについて

アルカリ性ケミカルが得意な汚れ

アルカリ性ケミカルは油分を分解する能力が高いのが特徴です。そのためワックスの拭き残しやピッチ・タール、排気ガスの汚れなど油分を多く含む箇所に使用すると中性ケミカルよりも効果があります。

ヒトからくる皮脂汚れが多く付着したハンドルやシフトノブのクリーニングにも効果的です。但し、素材がレザーなど動物性の素材には適しません。
これらはヒトの肌と同じタンパク質です。アルカリ性はタンパク質を溶かす作用があるので自動車の内装に使う場合は素材を見極めてから使用するようにしましょう。

また、アルカリ性は脂肪やタンパク質の有機物の分解除去能力が高く、虫の死骸や鳥の糞の汚れを落とすときに吹きかけると簡単に除去することが可能です。なお、汚れが固まってで落ちにくい場合は、スプレー後にしばらく放置し、汚れをよく溶かしてから拭き取ると良いでしょう。

アルカリ性ケミカルの注意点

アルカリ性洗剤を使う時はいくつかの注意点があります。まず、塗装などで保護されていないアルミニウムやメッキ部品には使用できません。

また、アルカリ性はタンパク質を溶かす性質があるので使用する際はゴム手袋を装着し直接手に触れないようにしましょう。

QUESTイチオシ!アルカリ性ケミカル

オートブライトダイレクト シトラスウォッシュは柑橘系の香りとともにワックス,ピッチ・タール,排ガス,皮脂汚れ,虫の死骸,鳥の糞 など油汚れやタンパク質を含む汚れを分解して除去することができます。

ビルトハンバーはイギリスのディテイリング用品専門メーカーで様々なアワードを受賞している企業です。その中のsurfex HDはエンジンルームからボディ、タイヤハウスなどオールマイティに使えるコストパフォーマンス高いケミカルです。

オートブライトダイレクト ワックスオフならコーティング前の古いワックスの除去に最適です。

酸性ケミカルについて

酸性ケミカルが得意な汚れ

酸性ケミカルはカルシウムなど無機な成分を分解する能力が高く、スケールや雨じみ、イオンデポジットやエンブレム周りの黒ずみの除去に効果的です。中性シャンプーやアルカリ性ケミカルでも落ちない汚れは酸性ケミカルを使うとほとんどの場合落とすことができるでしょう。

また、季節性の黄砂はアルカリ性の成分なのでシャンプー洗車で落とせなかった場合にも効果的です。黄砂はその名のとおり”砂”なのでキズを作りやすいです。決して擦り落とそうとせず酸性ケミカルで溶かして除去がスクラッチレス洗車の基本です。

酸性ケミカルの注意点

汚れを除去する能力が最も高いのは酸性ケミカルです。そのため使い方を間違うとボディや塗装面に悪影響を与えるリスクがあるので注意が必要です。

使用したらじゅうぶんに水で洗い流すようにしましょう。酸性ケミカルを水で完全に洗い流せていないとそれ事態がシミをつくってしまうことになりかねません。

また、ガラスに酸性ケミカルはNGです。ガラス自体が無機物でありガラスに対して攻撃性を持っているので放置すると溶かしてしまう危険があります。

QUESTイチオシ!酸性ケミカル

REBOOTならスケール,雨染み,イオンデポジット,黒ずみ など無機質な汚れも軽くなぞるだけでスッキリ除去することができます。

経年劣化による頑固なウォータースポットやエンブレム周りの黒ずみには最終兵器REBOOT-PROで一発除去です。

REBOOTより除去力は落ちますが軽度の汚れにはGYEON ウォータースポットリムーバーのほうが安全に使用することができます。また、酸性ケミカルを初めて使用する方はこちらから試してみるのが良いでしょう。

中性ケミカルについて

主に洗車用シャンプーに多い中性タイプのケミカルは酸性とアルカリ性の両方の性質も持っており、どちらの性質の汚れも落とすことができます。ただし、頑固な汚れを除去したい場合はそれぞれの汚れの性質にあったケミカルを使い分けたほうが良いでしょう。

また、素材を傷めにくいという特徴もあり手肌への刺激性も無いので、泥やホコリなど軽い汚れや日常のメンテナンスとして使うのであれば中性ケミカルをおすすめします。

QUESTイチオシ!中性ケミカル

ワックスやガラスコーティングなどボディにコーティングを施工している車には中性ケミカルを使用することを推奨します。アルカリ性や酸性ケミカルほどの除去力はありませんがそれぞれの汚れに特化したケミカルを使用すればスムーズに除去することが可能です。

オートフィネス シトラスパワーは中性なので優しく・安全に汚れを浮かせて落とすことができるプレウォッシュ剤です。クルマの前面に付着した虫の死骸に吹きかけるだけで簡単に除去することができます。

タイヤから巻き上げられたピッチ・タールなどの頑固な油脂汚れにはGEYON TARが最適です。

塗装面に付着した鉄粉の除去にはGEYON アイアンならコーティングへの攻撃性を最小限に抑え、塗装面に傷をつけず鉄粉を溶かして除去できます。

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