カーディテイリングにおいて1本ストックしておくとなにかと便利と日頃感じているのが多目的クリーナー。海外ブランドでは、よくAPC(オール・パーパス・クリーナー)なんて言ってます。
APCがあれば自動車に付着する汚れのたいていを簡単に除去することが可能です。ホイールやボディーだけでなく、エンジンルームにも使えるメーカーのケミカルもあり、今日はこれまで使ってきたいろんなブランドのAPCのなかからQUESTイチオシのAPCをいくつかご紹介していきます。
アルカリ性APC
APCを選ぶうえで特にこだわりたいのが”PH”、自動車に付着する汚れの多くは油分であり、またインテリアをみるとヒトからくる皮脂汚れがほとんど。これらの汚れを効果的に落とすにはアルカリ性ケミカルがおすすめです。
アルカリ性ケミカルかどうかを見極める方法は商品の『液性』を見ます。PH8より高ければアルカリ性の液体であり、高ければ高いほど除去能力もあがります。但し、そのぶん素材にダメージを与えるリスクも増していくので注意が必要です。
kochchemie Green Star
まずおすすめしたいAPCが工業大国ドイツ生まれのエキスパート/プロ向けカーケアプロダクト『kochchemie Green Star』。
自動車の内外装のクリーニングをはじめ、エンジンルームの清掃などに最適。PH12.5あり非常に高い洗浄力で汚れや油を落とすことができるため、幅広く活用することができます。
また、本来であれば使用禁止である塗装などで保護されていないアルミニウムやメッキ部品であっても、特殊な腐食防止剤によりアルマイト加工されたアルミ素材であれば使用できます。
Bilt Hamber Surfex-HD
Bilt Hamberはプロも愛用するイギリス発の洗車ブランド。自動車のディテイリングだけでなく、航空機や重工業など幅広い用途に対応する高性能な製品を提供しています。また、イギリスのオートエクスプレスアワードでは2011年以降毎年トップを受賞する製品を輩出するなど、ディテイリング業界を牽引するブランドとなっています。
そんなBilt HamberのSurfex-HDは、タイヤやホイール、ブレーキキャリパー、エンジンルーム、マフラーなど、汚れのレベルに合わせて濃度を1~200倍に希釈調整して使用できる多目的クリーナーなのでとても経済的。液性はアルカリ性ですがPHについては未公表、とはいえ実際にホイール回りに使用すると驚くほど除去力が高いのが使用した感想です。
Autobrite Direct シトラスウォッシュ
オートブライトダイレクト(Autobrite Direct)は英国で最も優れた品質のカーケアブランドの一つとして位置づけられている最高のディテーリングケミカルブランドです。スノーフォーム洗車のパイオニア的メーカーが発売しているシトラスウォッシュは柑橘系の果物の洗浄成分を基本に作られており、プレウォッシュ用の洗剤としての使用や、こびりついた虫の死骸を除去するバグリムーバーとしてご使用頂ける製品です。
また、ヘビーデューティーフォームランスやバケツ洗車時に混ぜて使用することで、効果的に汚れを除去することができる非常に効率的なクリーナーです。
中性APC
中性APCはアルカリ性APCと比較して洗浄力こそ劣るものの安全性が高いのが最大のメリットです。日常のメンテナンス洗車であれば中性APCのほうが扱いやすいと言えるでしょう。中性ですので水洗いできる素材のほとんどに使用可能なことが多く、インテリアのディテイリング作業にも使えるメリットがあります。
また、水性APCならワックス成分にダメージを与えないので、日頃ワックスを使用しているユーザーにはおすすめです。
AUTOFINESSE Verso
1999年にイギリスで設立されたオートフィネスから発売しているヴァーソ オールラウンドクリーナーは濃縮タイプで、薄めることによって多目的に使えるAPCです。インテリアとエクステリアの両方に対応しており、2倍から5倍に薄めるとエンジンまわりやドアヒンジのデグリーサーとして使うことができます。さらに、10倍に薄めるとプラスティック、布、ゴムなど、インテリアのカーペット、コンバーチブルルーフのクレンザーとしても使える優れもの。
このように幅広く使えるのは、中性ケミカルがゆえの最大の特徴であり、さらに1本で長く使えるのは魅力の一つといえるでしょう。
AUTOFINESSE Dynamite
オートフィネスのダイナマイトも濃縮系のAPCで、薄めることによって多目的に使えます。ダイナマイトも中性ケミカルなので、あらゆる作業に適応できます。メッキパーツや樹脂パーツ、ガラス、マット仕上げなどの
繊細な仕上げから、ホイールやタイヤハウス内に付着した路面からの汚れを除去することが可能です。
ヴァーソ オールラウンドクリーナーと特徴が似ているので選択を迷うかと思います。ダイナマイトにはブレーキダストや鉄粉などにも効果的に反応する特徴があるので、ホイール回りにはダイナマイトを、その他の洗浄にはヴァーソを使い分けると経済的かと思います。
AUTOFINESSE Citrus Power
シトラスパワーのキャッチフレーズは「優しく・安全に・時間をかけて汚れを浮かせます。」まさにこのとおりで、QUESTディテイリングでも定番のケミカルとなっています。濃度調整などは不要でそのまま使えるのが便利なクリーナーです。
QUESTでの使用方法は、スノーフォーム洗車の合間やバケツ洗車前に、フロントバンパー周りに付着した虫や軽めの汚れに吹きかけてディテイリングブラシでクリーニングします。その後、高圧洗浄機で洗うと簡単に取り除くことができます。
柑橘系の香りがさわやかですし、ワックス施工車や塗装がデリケートな車、日々のメンテナンス洗車におすすめです。